プールで思う存分遊び、温泉でサッパリした後は、キャンプの醍醐味の1つ、夕食タイムです。
キャンプ計画を立てる際に、夕飯に何を作ろうかと考え込んでしまうのが常ですが、この時間もまたキャンプの楽しみの1つです。今回は妻からの要望を受けて、クラムチャウダーを作ることに。
ダッチオーブンを炭火にかけ、本格的なやつを作ったつもりだったのですが、子供たちの食があまり進みません。
私が長女に、「おいしいでしょ?」ときくと、
長女は、「うっ、うん…。」とだけ返し、表情を曇らせます。
自分で作ったクラムチャウダーの出来に、自信満々の私は、『おかしいな。プールで遊び過ぎて疲れたせいで、あまり食欲がないのかな?』と思いながら、クラムチャウダーをスプーンですくっては、口に運び続けました。
我が家の食卓に流れた、しばらくの沈黙を破ったのは妻の一言でした。
「このクラムチャウダー、しょっぱいな。」
妻の発言は、私の胸の奥に突き刺さりました。確かに調理中、若干塩を振り過ぎてしまったことは否めません。でも、居酒屋に行けばこれぐらい塩気のある食事はザラに出てくるし、キャンプ場で食事をしているという雰囲気も加味すれば、今日の夕食に合格点はもらえるはず。私は一人でそんな甘い考えを抱いていたのです。
妻はさらに続けます。
「これは、クラムチャウダーじゃない。塩分過多チャウダーだ。」
妻の歯に衣着せぬ物言いは、昨日今日に始まったことではありません。しかしこの時ばかりは、甘ったれた考えを持った私を、完膚なきまでに打ちのめしてしまうだけの威力をもった言葉の大砲として、私の心を爆撃するのでした。
つられるように、長女も口を開きます。
「私、お腹いっぱい。もういらない。」
そして、成長するにつれて少しずつ言葉数が増えてきた次女までもが、
「ゴチソーサマ!」
と言って、テントの中に戻っていくのでした。
娘たちがテントに戻った後、塩気の強いクラムチャウダーをビールで流し込みながら、二度と同じ失敗を繰り返すまいと心に誓いました。
↑夕食後、子供たちはテントの中で映画鑑賞です。キャンプでこれがしたくて、ポータブルプロジェクターを購入しました。
翌朝、誰よりも早く起きた私は、昨晩の苦い思い出を噛みしめながら、キャンプ場を散歩することにしました。キャンプ場中央にある湖に朝日が差し込む様子は、なんとも清々しく、心が洗われるようでした。
きれいなキャンプ場の景色を眺めて気を取り直した私は、家族が眠るテントに戻り、昨晩の残ったクラムチャウダーを食パンに挟んで、ホットサンドを作ることにしました。
↑キャンプの朝食には必須の、ホットサンドメーカーです。
↑切るとこんな感じ。
食パンに挟むことで、多少塩気が和らいだようで、妻からも好評です。
「この成人病まっしぐらチャウダー、ホットサンドにするとうまいな。」
もはや、私の作った料理をクラムチャウダーでも塩分過多チャウダーでもなく、成人病まっしぐらチャウダーと称してしまう妻のセンスには、ただ感服するばかりです。
↑長女もくつろぎながら、ホットサンドを食べます。
朝食を終えると、いよいよ撤収タイムです。昨日セッティングした寝室やリビングスペースを片付けていくこの撤収タイムは毎度、どこか寂しくもあるのですが、一方で少しずつキャンプサイトが片付いていくにつれて溢れ出る達成感は、また次回のキャンプ計画を立てるためのモチベーションへと変わっていくのです。
約2時間かけて全ての片づけを終えた我が家は、子供たちからの強い要望を受けて、再度プールで遊びまくり、帰路に就くのでした。
おしまい。
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