長女は週に一回、ピアノ教室に通っています。
その教室では年に一回、発表会が催されます。
発表会の3か月ほど前になると、課題曲が与えられて、発表会に向けて練習を開始するのですが、その課題曲の中には、保護者との連弾のパートもあるのです。
当然のことながら、その連弾パートは妻が担当するものと思っていた私でしたが、ある日自宅に帰ると、
「さあ!今日から、発表会にむけて毎日、ピアノの練習をして!」
と妻から声をかけられ、半ば強制的に私が長女と連弾をすることとなったのです。
妻は幼少期にピアノを習っていた経験がある一方で、私はピアノの経験など全くありません。せいぜい小学校の音楽の授業で、鍵盤ハーモニカを弾いたことがあるという程度。それにも関わらず、妻は私に長女の連弾パートナーを務めるよう指示をしてきたのです。
そこから毎日、帰宅しては妻から「はい、ピアノの練習して!」と声をかけられ、少しでも失敗すると「もう1回やりなおし!」と、厳しいチェックが入るのでした。
そして、迎えた発表会前日のリハーサル日。本番と同じ会場で、本番で使用するピアノで、実際に課題曲を弾くのです。私は長女を自転車に乗せて、リハーサル会場へと向かいました。


長女のソロパートと、私との連弾パートの両方のリハーサルを無事に終え、自宅に戻りました。
すると妻は、
「これからエステの予定があるから、二人を連れて映画を観てきて。あたしはとても優しいから、わざわざみんなのチケットを予約しておいてあげたの。あっ、でもお礼なんていらないからね。」
と言い、長女、次女、私の3名分の予約番号を伝え、自らはエステに行くのでした。
妻は、「如何に他人を動かして自分が楽をするか」ということを常に考えているそうです。
それゆえ、ピアノの連弾を担当するのも私で、娘たちを映画館に連れて行くのも私なのです。

本日、観に来た映画は、「竜とそばかすの姫」です。
最近、金曜ロードショーで細田守監督の映画が放送されている間、CMで竜とそばかすの姫の宣伝がやっているのを見た長女が、「これ見たい!」と言ったことが発端です。

映画を鑑賞する前から、妻は「次女にはまだちょっと早いかもしれないなぁ。」という旨をつぶやいていたのですが、案の定、始まって90分ぐらい経ったところで、次女が「帰りたい」と言い始めました。
最初のうちは、「もう少し我慢して」と言ってなだめていたのですが、長女も重ねて「トイレに行きたい」と言い始めました。こうなってしまうと、もはや私の心も折れてしまい、「じゃあ、もう映画はおしまいにして、トイレに行こう」と言い、次女と長女を連れて、クライマックスを観ることも叶わず、映画館を後にしたのでした。

その後、妻と合流して、焼肉を頂くことにしました。




こうして、ピアノ発表会の前日は過ぎていくのでした。
そして迎えた本番当日。
長女は妻に連れられて、美容院へ。

やっぱり本番は、リハーサルとは違って観客も多く、緊張します。



発表会本番まで毎日練習してきてはいたものの、やはり本番の雰囲気というのは独特です。緊張のせいで途中、長女の手が止まってしまう場面もありながら、何とか最後まで演奏することはできました。
正直なところ我が子の演奏レベルは、他の子たちと比べるとかなり劣るのですが、それでもピアノの先生たちは、我が子の演奏が終わった後、「良くがんばったねぇ!すごくよかったよ!」とほめてくれるのでした。
そしてついでに、「お父さんも、バッチリでした!」なんて言ってくれるので、少し嬉しくなって、来年もまた連弾がしたくなる、子育てパパなのでした。

おしまい。
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